ハート・イン歯科クリニックにおける機器の洗浄・滅菌
院内感染対策の衛生管理を徹底
ハート・イン歯科クリニックでは、開業当初から、衛生管理に最も力をいれています。院内感染対策の徹底は、とても手間がかかる作業です。しかし、当医院では、忙しい時にも消毒や滅菌の手間を惜しみません。ヨーロッパ並みに衛生管理を徹底した安全・安心な治療環境が、日本でも当たり前になることを願っています。



ヨーロッパ水準を満たす滅菌器・洗浄機を導入
日本より衛生管理に厳しいヨーロッパ規格の水準を満たしている、「医療用滅菌装置クラスBオートクレーブ」を導入しています。医院内にはドイツの「ミーレ社」の医療機器専用ジェットウォッシャーやヒーター付きの超音波洗浄機があり、徹底した感染対策と衛生管理をおこなっています。
洗浄消毒装置「ウォッシャー・ディスインフェクター(Washer – Disinfectors)」は、器具の手洗いによる事故や洗浄中の飛沫感染を予防することができます。ジェット水流とアルカリ系洗浄を使用し、高温水で熱処理 (93℃/10分)をおこなうので、消毒レベルの洗浄が可能です。
血液や体液などの有機物が付着した状態で滅菌すると、タンパク質が変成して、汚れが固着してしまいます。ハート・イン歯科クリニックでは酸素系洗浄剤を使用し、血液や体液が乾燥・固着することのないように、消毒や滅菌の前に必ず洗浄しています。治療に使用した器具は医療用洗浄消毒器で徹底的に洗浄し、1時間かけて消毒しています。
滅菌バッグは患者さんの目の前で開封し、常に清潔
洗浄後は器具ごとに滅菌バッグに入れ、滅菌器で滅菌します。歯を削るエアタービンは、つけたままの歯科医院も多いのが現状です。ハート・イン歯科クリニックではタービンもエアも毎回取り外して、ひとつひとつ専用の滅菌バッグにいれて、滅菌しています。治療に使用するミラーやピンセットもすべて滅菌しています。
滅菌バッグは治療する直前に、患者さんの目の前で開封します。患者さんごとに新しいものと取り替えているので、常に清潔です。歯石をとるスケーラーなどのヘッドは、100本以上ご用意しています。歯を高速で切削するエアタービンは、全部で30本あります。ユニットは4台あり、各ユニットごとにエアタービンを3~4本常備しています。滅菌済のエアタービンがない場合は、「歯を形成できません」とスタッフが患者さんに伝えるようにしております。
ハート・イン歯科クリニックの歯科衛生士は、歯科医師会の研修講師も担当している、衛生管理のスペシャリストです。器具を扱うスタッフは滅菌技士の資格を持っており、滅菌についてのマニュアルも作成しています。また、定期的に勉強会をおこない、最新の専門知識や技術を共有しています。
医療器具の再生処理

再生処理工程

酵素系洗浄剤の使用目的
有機物 (体液・血液等)を乾燥・固着させない
有機物が付着した状態で滅菌を行う場合、タンパク質の変成や汚れの固着が起こり滅菌の効果が減弱し滅菌不良の原因となるため消毒や滅菌の前には必ず十分な洗浄が必要と言われています。
その為に、ハート・イン歯科クリニックではもっとも効果的である酵素系洗浄剤を使用いたしております。
ウォッシャー・ディスインフェクター(Washer-Disinfectors)(洗浄消毒装置)
●器具の手洗いによる事故や洗浄中の飛沫感染が予防でき、医療従事者の安全が確保できる
●ジェット水流とアルカリ系洗浄 (メーカー指定の洗浄剤) の使用及び高温水での熱処理 (93℃ / 10分)を行えるので消毒レベルの洗浄が可能
●接続アダプターでエンジン類や中空類 (サクションチューブやバキュームなど) の内面の洗浄が可能



Auto Clave Classification/ClassB(Big Autoclave cycle)(滅菌装置)
●ヨーロッパ規格EN13060クラスB条件をクリア
●数回の真空と蒸気・加圧を繰り返すプレバキューム方式
●複雑な形状、様々な種類の器材を滅菌可能
ヨーロッパの基準を満たしている医療用滅菌装置とは
Class | 滅菌できる対象器具 | Classごとの滅菌方法と状態 |
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Class B | パッキングをしていないまたは一重~多重のパッキングした固形、中腔性・多孔性の物(衣類など) | 滅菌の前と乾燥時に数回、真空状態を作り出すプレポストバキュームと呼ばれる方式の滅菌方法。通常、滅菌できないあらゆる種類・形状の物を滅菌できる性能を備えています。 |
Class S | メーカーが特定した対象の物のみ滅菌可能。非包装の中腔物、パッキングされた固形物 | 滅菌前および乾燥時に真空状態を作り出すプレポストバキューム方式。ClassBと違い滅菌前の真空工程は1回となります。 |
Class N | パッキングをしていない固形物のみ。(滅菌後直ちに使用しなければなりません。) | 蒸気と空気の重量の違いを利用した空気除去を行う重力置換式と呼ばれる方式で滅菌。日本では一般的なクラスですが、用途や滅菌可能物の種類には限りがあります。 |
(ヨーロッパ規格 EN13060に基づくクラス分類)
※ハート・イン歯科クリニックのレベルはClassBとなります。
ヨーロッパ基準 EN13060の要件
1.各工程を検証し、記録を残せること
2.使用水が使いきりであること
3.Bowie&Dick試験。/Herix試験モードがあること
4.バクテリアフィルターを採用していること
