あなたの口臭、原因はこれかも?歯科医が教える原因と対策

自分の口臭が気になって、人と至近距離で話せない。会話の時に口を手で押さえてしまう。そんな口臭に悩まされている方は、まず原因を探ることから始めましょう。ひと言で口臭と言っても原因はさまざまです。ここでは口臭を引き起こす一般的な原因と意外な原因、口臭への対策方法などを吉祥寺のハート・イン歯科クリニックが解説します。自分の口臭の原因がわからないという方は、このコラムを参考にしてみてください。

口臭を引き起こす一般的な原因と意外な原因

口臭の原因

口臭は、生理的口臭や病的口臭など、医学的に分類することもできますが、今回は一般的な原因と意外な原因の2つにわかりやすく分けてみます。口臭の原因がわからない方は、自分に当てはまるものがあるかチェックしましょう。

口臭の一般的な原因

口腔衛生不良(お口の中が汚い)

口腔ケアが不十分で、歯の周りに歯垢や歯石、食べカスなどがたまっている場合は、口内細菌の繁殖・活動による口臭が現れます。これは患者さん自身で簡単にチェックできますので、口臭の原因がわからないとい方はまず鏡でお口の中を観察しましょう。入れ歯を使っている方は、装置に汚れがたまっていないか調べてください。

舌苔(舌の表面の汚れ)

歯磨きはしっかりしていて、歯垢や歯石もたまっていないのになぜか口臭がなくならない。そんな方は舌の表面を観察してください。白い汚れが苔のように堆積する舌苔(ぜったい)が口臭の原因になっている可能性が考えられます。口腔ケアは歯の清掃だけに意識がいきがちですが、舌の表面のケアも必要な場合があります。ちなみに舌苔の成分は歯垢とほぼ同じで、細菌も活発に活動しています。

食品やタバコの臭い

ニラやニンニクなど、臭いが強い食品を食べた後は、口臭が強くなります。喫煙習慣のある方は、タバコのヤニの臭いが口臭の原因となっているかもしれません。

口腔乾燥(ドライマウス)

唾液には、食べカスを洗い流したり、細菌の活動を抑えたりする作用があるため、その分泌量が低下すると、自浄作用・殺菌作用が低下して口臭も強くなりやすいです。唾液分泌量が低下する主な原因は、ストレス、疲労、加齢、口呼吸などです。

口臭の意外な原因

お口のトラブル

歯周病

意外に思われるかもしれませんが、口臭の原因の多くは歯周病に由来しています。歯周病は、細菌感染症の一種で、歯茎や顎の骨に炎症反応が起こります。その過程でメチルメルカプタンという腐った野菜のような臭いのガスを産生することから、口臭が強く現れるのです。歯周病は日本人の成人の約8割がかかっていると言われており、それと同じくらいの人が口臭に悩まされているといっても過言ではないのです。ただ、歯周病は自覚症状に乏しく、口臭に関しても自分では気付かないことが多いため、一般の方がこの2つを関連付けることはなかなか難しいです。

虫歯

虫歯は、重症化させることで口臭の原因となる場合があります。歯の神経まで達した虫歯で、歯髄が腐敗菌によって分解されると、腐敗臭を放つようになります。また、虫歯によって生じた穴に食べカスなどが詰まることで、悪臭を放つ場合もあります。その一方で、歯の表面に小さな穴が開いている程度の小さな虫歯が原因で、口臭が強くなることはほとんどありません。そうしたケースはそもそも口腔衛生状態が悪いものと考えられます。

全身の病気

口腔衛生状態が良好で、歯周病や虫歯にもなっていないのに口臭がなくならない。そんなケースでは、全身の病気が口臭の原因となっている可能性も否定できません。糖尿病や肝疾患、消化器疾患などでは、それぞれ特有の臭いが呼気に混ざって口臭として現れることがあるのです。こうした全身の病気に由来する口臭は、歯科医院で診断することはできないため、専門の診療科を受診する必要があります。

  • 糖尿病:アセトン臭
  • 肝疾患:アンモニア臭
  • 消化器疾患:タンパク質の腐敗臭
  • トリメチルアミン尿症:魚臭

歯科医が教える口臭対策アドバイス

「口臭の原因がわからない」という状態を脱することができたら、次は口臭対策を行いましょう。次に挙げる方法を実践することで、口臭の大半は予防、改善できます。

歯科医

正しい口腔ケアの習得・実践

歯科衛生士によるブラッシング指導を受けて、自分に合った歯磨き、舌磨きの方法を習得しましょう。それを毎日の口腔ケアで実践することで、口臭の原因の多くは取り除けます。

お口の中を乾燥させない

唾液腺マッサージによる唾液分泌の促進、小まめな水分補給、口呼吸をしない、ストレスを上手に解消することで、お口の中の乾燥を防ぎやすくなります。

臭いの強い食べ物、飲み物を避ける

ニンニクやニラ、ネギなどを使った料理を避けることは、口臭の予防につながります。

これらは今日からでも行える口臭対策です。もうすでに歯周病や虫歯、全身の病気などを発症している場合は、医療機関での治療を受けなければ、口臭を改善することはできません。

原因不明の口臭、放置してはいけません

このように、口臭の原因というのは、生活習慣に由来するものから口腔疾患や全身疾患に由来するものまでさまざまです。中には放置することで全身に深刻な症状をもたらす病気も含まれているため、口臭の原因がわからない状態を放置するのは良くありません。お口の中を観察したり、食生活を思い返したりしても口臭の原因がわからないという方は、まずお口および口臭の専門家でもある歯科を受診してください。原因不明の口臭であっても、歯科であれば適切に診察できます。

まとめ

今回は、原因がわからない口臭について、吉祥寺のハート・イン歯科クリニックが解説しました。口臭の原因としては、口腔衛生不良や舌苔、食品による影響といった一般的なものから、歯周病や糖尿病、肝疾患など、意外に思われるものまで、幅広く考えられます。そのため口臭の原因がわからない場合は、自分だけで悩むのではなく、専門家の意見を求めましょう。口臭の9割はお口の中に存在しているとも言われているので、まずはお口の専門家である歯科を受診することが望ましいです。

RESERVE 診察は予約制です。

人気記事 POPULAR POST

新着記事 RECENT ENTRY

カテゴリ CATEGORY

CONTACT 診察は予約制です。
お電話またはWEBより
ご予約をお願いします。

平日 9:30~13:00 / 14:00~18:30
土曜・祝日 9:00~13:00 / 14:00~17:00
ご予約
お問い合わせ