2023.12.19

歯周病初期でもわかる4つの自覚症状

お口の2大疾患である虫歯と歯周病。この2つではどちらかというと虫歯の方が予防すべき怖い病気というイメージが強いかと思います。虫歯は目に見える形で歯が溶けていき、歯痛という強い痛みも生じるからです。けれども、広い視野から見ると、歯周病の方が怖い病気といっても間違いではないでしょう。それは歯周病の方が歯を失うリスクが高いだけでなく、全身の病気を誘発することもあるからです。

今回はそんな歯周病を初期の段階で気づくための自覚症状やセルフチェックの方法、進行した歯周病を放置するリスクなどを吉祥寺のハート・イン歯科クリニックがわかりやすく解説をします。

歯周病初期でもわかる自覚症状

歯周病は、自覚症状に乏しい病気としても有名です。歯周病がサイレントディジーズ(沈黙の病気)と称されるのを聞いたことがある人もいらっしゃるかもしれません。そのため何の知識もない状態だと、歯周病初期の段階でその発症を自覚するのはなかなか難しいといえます。そこでまずは健康な歯茎の状態から確認していきましょう。

自覚

健康な歯茎の特徴

  • サンゴ礁のようなピンク色をしている
  • ハリがある

健康な歯茎は、コーラルピンクと呼ばれるサンゴ礁のような色を呈しています。もしもまだ歯周病にかかっていない場合は、ご自身の健康な歯茎の色を写真に収めておくと良いでしょう。歯周病を発症した時に、その違いを確認することができます。また、正常な歯茎には健康な皮膚と同じような“ハリ”があります。そうした歯茎には、病原体が入り込むような隙も感じられないことでしょう。

歯周病初期の4つの自覚症状

  • 歯茎が腫れる
  • 歯茎の色が赤くなる
  • 口臭が気になる(個人差がある)
  • 歯茎から血が出ることもある(個人差がある)

歯周病初期

歯周病を発症すると、初期の段階から歯茎に変化が現れます。視覚的に最も自覚しやすいのは、歯茎の色です。きれいなピンク色をしていた歯茎が赤くなります。いわゆる歯肉炎(しにくえん)は、歯茎に炎症反応が起こっている状態なので、腫れも認められます。

また、歯周病では初期の段階から、口臭が気になり始める場合もあります。なぜなら歯周病を発症したということは、歯面に歯垢や歯石が堆積しているからです。そこで繁殖した歯周病菌が活動する中で、メチルメルカプタンという腐った玉ねぎのようなガスを産生します。

歯茎からの出血も歯周病初期の自覚症状として認められることもありますが、歯周病がもう少し進行してから現れることも珍しくありませんので、あくまで目安程度にお考えください。歯周病初期の歯茎からの出血を自覚できるとしたら、ブラッシングの時です。ブラッシング後、歯ブラシに血が付いていたら歯周病を疑いましょう。

歯周病の症状セルフチェック

上段で解説した通り、歯周病には、初期の段階でも注意深く観察していれば自覚できる症状がいくつかあります。それが進行するとさらにバリエーションが加わっていくため、より自覚しやすくなることかと思います。ここでは歯周病の初期に限らず、全体で見られる症状のセルフチェック項目をご紹介します。

【歯周病セルフチェック】

  • 歯茎が赤く腫れている
  • ブラッシングの時に歯茎から血が出る
  • 口臭が強くなっている
  • 起床時にお口の中がネバネバしている
  • 歯茎が下がってきた(歯が伸びたように見える)
  • 歯と歯の間に隙間が出てきた(食べ物が詰まりやすくなった)
  • 硬い食べ物が噛みにくくなった
  • 歯が浮いたような感じがする
  • 舌や指で歯を触るとグラグラする
  • 歯茎から膿が出てきた

この中に1つでも当てはまる自覚症状がある場合は、歯周病が疑われます。まずは吉祥寺のハート・イン歯科クリニックまでご相談ください。当院は歯周病の予防や治療に力を入れている歯医者さんで、痛みが少なく、薬も一切使用しないa-PDT療法(光殺菌療法)や歯周外科治療、再生治療にも対応できます。

セルフチェックの解説

チェックリスト

歯周病は、歯茎や顎の骨に炎症反応が起こる病気なので、歯茎が赤く腫れたり、ちょっとした刺激で傷がついて出血したりする理由などはすんなり理解できるかと思います。口臭が強くなる理由は、上でも説明した通り、細菌の活動によるものです。朝起きた時に、お口の中がネバネバするのは、細菌が異常繁殖しているものとお考えください。

歯周病の炎症反応が顎の骨にまで広がると、より大きな自覚症状が現れるようになります。それは歯茎が下がる、歯と歯の間の隙間が広がる、歯がグラグラするといった自覚症状です。いずれもその背景に顎の骨の破壊が認められます。歯が浮いたように感じるのは、歯根膜の炎症が原因で、歯茎から膿が出るのは細菌感染が重症化していることを意味します。

進行した歯周病を放置するデメリット

初期の歯周病の自覚症状を見逃して重症化させると、比較的わかりやすい変化がお口の中に現れてきます。それでもなお歯周病を放置すると、次に挙げるようなデメリットが生じるため、十分にご注意ください。

デメリット1:食事がしにくくなる

歯が動揺するようになると、噛めるもの・食べられるものに制限がかかります。やわらかいものばかり選ぶようになり、食事の満足度も低下します。

デメリット2:強い口臭に悩まされる

進行した歯周病では、口臭も一段と強くなります。それはどちらかというと、自分ではなく周りの人に迷惑をかけることになるでしょう。

デメリット3:歯を抜かざるを得なくなる

歯を支える歯槽骨(しそうこつ)がボロボロになると、歯の動揺度が高まっていきます。その過程で、歯並び・噛み合わせが悪くなることもあるでしょう。最終的には歯を残すことが難しくなり、抜歯を余儀なくされます。

デメリット4:全身の病気を合併する

進行した歯周病を放置していると、歯と歯茎の境目に形成される歯周ポケットが深くなります。その奥深くで異常繫殖した歯周病菌は、歯茎の血管の中に入り込み、全身を巡るようになります。そうすると動脈硬化・狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病・認知症などのリスクを上昇させるのです。お口の中で繁殖した歯周病菌を唾液や食物と一緒に誤嚥(誤って気管へと飲み込むこと)をすると、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。これが冒頭でも述べた「歯周病は虫歯よりも怖い病気」である理由のひとつです。

まとめ

今回は、歯周病の初期でもわかる自覚症状やセルフチェック方法、進行した歯周病を放置するデメリットなどを吉祥寺のハート・イン歯科クリニックが解説しました。歯周病は自覚症状に乏しい病気ではあるものの、初期の段階でも歯茎が赤く腫れる、口臭が気になる、歯茎から血が出ることがありますので、注意深く観察することをおすすめします。歯周病の症状を初期の段階で自覚できれば、治療するのも難しくなくなることでしょう。

一方で、歯周病進行させてしまうと抜歯を余儀なくされたり、全身の病気を合併したりするため、十分な注意が必要といえます。

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